くぅー

誘拐ラプソディーのくぅーのレビュー・感想・評価

誘拐ラプソディー(2009年製作の映画)
3.6
my映画館2010 #39> 借金で首が回らなくなった前科持ちの情けないアラフォー独身野郎・・・自殺しようと車で公園に来たが、決行できずにいると、何と後部座席から見知らぬ小学生の男の子が現れる。
家出のために密かに乗り込んでいたのだが、ここで男は刑務所で密かに教わった誘拐のノウハウを思い出し、ほぼ条件を満たしてるコトに気付き、一か八かで実行へと・・・その子には冒険旅行と言いくるめ、早速、その母親に身代金を要求し、誘拐犯らしく事を運ぶが、その父親はまさかの暴力団のトップだった...

そんなラプソディーと銘打った本作の展開は、もちろんコミカルな味付けで・・・よって、某黒澤監督の名作をモチーフにした誘拐劇にはツッコミ所は多々あるが、設定の妙が後から効いて来る。

そう、見所は誘拐劇ではなく、男と小学生の絆で、ひいては親子の絆へと広がり・・・強引な流れはあれど、最後はホロリとさせる巧さを見せる。

俳優陣もツボをしっかり押さえていて、まずは高橋克典・・・憎めないロクデナシっぷりが新鮮。
そして、子役もいい味を出し・・・哀川翔を筆頭に、船越英一郎に菅田俊に、笹野孝史にYOUにベンガルや寺島進らの芸達者なサポートにニヤリ。

そんな訳で、監督業に徹したかった榊英雄もやむを得ず出演してますが、逮捕された某○尾学の代役で、撮り直し、お疲れ様でした。
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