てつこてつ

リゾートバイトのてつこてつのレビュー・感想・評価

リゾートバイト(2023年製作の映画)
3.5
決して怖い作品とは思わないが、ストーリー展開に意表を突かれた。

序盤は、ありがちなJホラーのテイストなのだが、そこからコミカルな要素がドンドン詰め込まれていくのだが、一応ホラー映画として最後まできちんと成立している脚本が上手い。

とある島の民宿の隠し扉の奥にある禁断の部屋・・。同じ監督の「きさらぎ駅」同様、都市伝説の映像化らしいが、「イット・フォローズ」の霊が近づいて来る姿の不気味さや、クライマックスでは、上田秋成著作の古典「雨月物語」の中でも一番怖いと思う「吉備津の釜」の要素も上手く取り入れられており個人的には見応えあった。

ある意味リゾート感溢れるクリーチャーの造形は、ちょっと笑ってしまったが、そこまでチープではない。

ストーリーの展開に合わせた役者陣のキャラに合わせた演じ分けも良い。

前半にきちんと伏線を張ってあったからこそのエンディングも不気味な余韻を残す。

エンディングロールのロケ協力に岡山県とあったが、ロケ地の島の雰囲気や海がとても美しく、普通に訪れてみたくなった。
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