ふくふく

きっと、それは愛じゃないのふくふくのネタバレレビュー・内容・結末

きっと、それは愛じゃない(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

▼感じたことメモ✍️

色合いや映像が美しいけど、やり過ぎではなくあっさりしたロマンチックなラブストーリー。
このくらいのラブストーリーが最近なかったので、出会えて嬉しい。

古典とリアルの対比とコラージュが織り交ぜられていて、見ていて違和感なく飲み込めたし理解しやすくそのバランスがちょうど良かった。

古典と言っても「宗教や風習、世間体の結婚」と「現代を生きる若者たちのリアルな結婚観や恋愛結婚」この対比だけでなく、所々に古典的なお伽話のお姫様と今を生きる女性が抱える理想と現実もコラージュして話していて、それがスッと話が入ってくる感じが心地よかった。

それと、何より現代の女性のかかえる葛藤がリアルに描いていると思いました。
こういう、テーマってラブコメだとコメディータッチに書かれてたり、逆に重く描きすぎていたりするけど、絶妙なリアル感が出ていて、、「そう、そう」って共感できる感じが自然な脚本で好感を持てた。

最初、主人公の2人のお互いの結婚観や家族観が違っていたけど、映画が進むにつれて心境の変化が見られて良かった。
2度見返すとよりその違いがわかる。

結婚とは?
人生を誰かと添い遂げる事とは?
人生をこれから一緒にいるというとは?

真剣に自分毎として考える前と後とでは、とくにゾーイのトラウマとの葛藤やその変化が感じられて感情移入してしまった。

やっぱり、エマトンプソンが素敵。
いつもとは違った天真爛漫なお母さん役が意外だったけど好き!さらに好きになった。

ちょっとメタっぽいけど、、、
ゾーイの新しい映画のタイトルの案を出す時で「ラブ・アクチュアリー」の製作陣ならではの遊び心が見られてクスッとなった。

あと、さりげなくゾーイの住居も出ていたけど、私も同じように船の上で一度住んでみたいと思っちゃった。

後半のツリーハウスで2人腰かけて話すシーンの小さな声の「hey!」のトーンが演技にみえなくて、個人的には好き。あの「hey」に2人の心境が滲み出ていて、、
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