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きっと、それは愛じゃないのEDDIEのレビュー・感想・評価

きっと、それは愛じゃない(2022年製作の映画)
4.2
テンポよいラブコメ。
見合い結婚ではなくアシスト結婚…それって本当に愛なの?今の時代に?という疑問をドキュメンタリー映画を撮って答えを見出す。パキスタンの文化的背景が作品のスパイスに。リリー・ジェームズのママのキャラがツボ。

正直、ラブストーリーとしてはそんなに斬新性があるわけではなく、結末もある程度読めるのですが、設定が面白くて、リリー・ジェームズ演じる主人公がドキュメンタリー監督なんです。
彼女は過去に一度賞をもらったことがある才能ある監督ではあって、ただ作風の問題でなかなか一般受けしないとかの理由でなかなか新作の企画が通らないって状況だったんです。

すると実家の隣のご近所さんで幼馴染が見合い結婚をするというニュースが舞い込み、彼女自身結婚願望がないわけではないけど、するなら恋愛結婚で好きになった人と結ばれたいし、そもそも今の時代に見合い結婚ってどうなの?
って具合に彼のドキュメンタリーを撮ろうと持ちかけるわけです。

色々な紆余曲折はありながらも撮影することになった彼女は、彼の知らない一面や文化の違いを知っていくという話。
だから僕がこの映画を面白いと思ったのは恋愛映画としてではなく、パキスタンにルーツを持つ男性のルーツを探り、ムスリムの文化的背景や自分たちが当たり前だと思っていた文化との違いを見せつけられるという学びの点が大きいです。

宗教的価値観やその価値観を持つ家族を持つことで結婚一つとっても全く異なる考えに至るんだなと。
あとはキャラクターのユニークさも良くて、リリー・ジェームズの母親役のエマ・トンプソンがツボでしたね。
いろんな映画のセリフや映画のタイトルが引き合いに出されるなど、映画好きとしてもニヤリとするシーンが随所に挟まれています。

〈キャスト〉
ゾーイ(リリー・ジェームズ)
カズ(シャザト・ラティフ)
キャス(エマ・トンプソン)
アイシャ(シャバナ・アズミ)
マイムーナ(サジャル・アリー)
ジェームズ(オリバー・クリス)
モー(アシム・チョードリー)
ザヒッド(ジェフ・ミルザ)
ヘレナ(アリス・オア=ユーイング)

※2023年新作映画168本目
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