ハル

バッド・デイ・ドライブのハルのレビュー・感想・評価

バッド・デイ・ドライブ(2023年製作の映画)
3.6
「リーアム・ニーソンぽい作品だな!」が第一印象。
設定が雑だったり大雑把だったりもするけど、臨場感とドライブアクションでゴリ押しするスタイル。

子供を学校へ送るための運転中、見知らぬスマホを車内で発見。
そこへ非通知の着信が。
この時点で嫌な予感しかしないよね…
案の定、「座席の下に爆弾を仕掛けた、席を立ったら爆発する仕組みだ。死にたくなければ指示通りに運転をしろ」の命令。
こうして子供二人を乗せたままのデスドライブが強制スタート
Bad dayどころではなく、間違いなくWorst day of LIFE。

ちなみにマットは金融会社勤務、客に投資を持ちかけ資産運用する仕事。
誠実に仕事をしていても損をさせることもあれば、取り返しのつかない状態になることもある業務内容。
ゆえに、恨まれている可能性が高く…
さらに、会社は危うい状態で無茶なことをやっているご様子。

市街地を走り回りながら犯人の糸口を探す、キレ気味のお父さん。
絶体絶命の状況下でも「子供は絶対に殺させない!!」というブレない信念はカッコ良かった。
家庭不和に離婚問題など、家族とのエピソードを盛り込みつつ91分と短めの上映時間。
スピード感とテンポ感重視のスタイル。
ド派手なアクション連発!ではないが、リーアム・ニーソンの所作で見せるタイプの映画だった。

ただ、一点…違和感バリバリだったのは捜査に当たる“ユーロポール”の無能さ。
素人レベルに杜撰。
偽装工作に引っかかり無実のマットを捕えたり、捕らえたのに包囲網を突破される大失態。
一見ヤリ手な司令官はゆっくり話し大物感は匂わすが、それだけの存在…
ゆっくり話す以外に特技が無いのにどうやってこの地位まで辿り着いたのだろうか。

そんなドタバタ劇場に失笑を混じえつつも、最終的には黒幕も判明して流れのままサクッとエンドロールへ。
賛否両論あるのも理解できるし、細かいことを気にせず楽しめる方には向いているかな。
世間的な評価は低めだけど、他のリーアム・ニーソン作品が好きな方は是非!
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