ヤスマサ

ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語のヤスマサのレビュー・感想・評価

3.9
ロアルド・ダール原作の児童文学。
表題通り、ヘンリー・シュガー(ベネディクト・カンバーバッチ)の数奇な人生の物語り。
ギャンブルでのイカサマ目的で始めた超能力習得だったが、必ず勝てるギャンブルに面白みがないことに気付き、新たな目的を見い出す。

舞台を見ているように進む話しは、原作の書籍と細かな点で多少の違いもあるものの、ほぼほぼ原作を朗読しているような形で進む。
ウェス・アンダーソン独特の世界観に落とし込んだ物語りは、原作のイメージを崩すことなく、スマートに表現している。
空中浮遊の表現は、舞台上での表現の様で、個人的に好きな細工。
会話はほとんど無く、演技しているというより台詞として状況説明をしてるようで、物語を知らない人には、少々分かりにくいところがあるかも知れない。
物語の内容は荒唐無稽だが、無害で善良な話しだ。
「自分で思っているほどハンサムでない男(=ヘンリー・シュガー)」に、ベネディクト・カンバーバッチを起用したのは適役だと思う。
彼は初めてのアンダーソン映画出演だが、ほかはお馴染みの面々が脇を固めている。
ロアルド・ダールの児童文学は、数々映画化されているが、ウェス・アンダーソンは「ファンタスティック・Mr.FOX」以来2度目。
彼の映画が好きな人には、納得の作品だろう。
ヤスマサ

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