MasterYu

私がやりましたのMasterYuのレビュー・感想・評価

私がやりました(2023年製作の映画)
3.4
1935年のパリ。
売れない女優のマドレーヌと駆け出しの弁護士ポーリーはお金がなく、共に暮らすアパートの家賃も滞納している状況。
しかし、とある事件を切っ掛けに、2人は思い切った賭けに出るのだが・・・。

とても軽快で、ちょい毒のあるコメディ作品でした。
「私がやりました」と自らを殺人犯に仕立て上げ、有名プロデューサーの毒牙から身を守るための正当防衛を主張して無罪を勝ち取り、一気にスターへと上り詰めていくという展開は、荒唐無稽ながら皮肉もきいていて面白い。
「真犯人」が名乗り出てきてからの流れも、ご都合主義的ではありますが、どいつもこいつも何とも痛々しくて、逆にそれが笑えてくる演出。
現代に通じる風刺を絡ませながら魅せるドタバタコメディ。
エンドロールを理解度高く観られるのも、本編におけるキャラの描写が立っている証明ですね。
フランソワ・オゾン監督、やりおる。
MasterYu

MasterYu