木蘭

私がやりましたの木蘭のレビュー・感想・評価

私がやりました(2023年製作の映画)
4.2
 イザベル・ユペール凄くないか!?登場した途端、思わず茶を噴いた。

 1935年の華やかなパリを舞台に、華麗に描かれる女性達の犯罪コメディ。
 同時代に書かれた戯曲の名作を顴骨堕胎してある種の女性映画に仕立て、舞台演劇の様な大仰で異様に滑舌の良いスタイルで進んでいく。

 花の都パリを舞台に、往年のスクリューボール・コメディを作りました!という作品なので、緻密なプロットだとか何か深い感動とかがあるわけでは無いが、テンポ良く洒脱な会話で荒唐無稽な物語が進んでいくし、往年の名作のオマージュを差し挟む遊び心、何より衣装も美術も華やかでオシャレ・・・そして俳優達がチャーミング。

 マルセイユ出身の成金建築家を演じるダニー・ブーンこそコメディアンだが、皆、普段はシリアスな役を演じているので度肝を抜かれるものの、芸達者なので安心して観ていられる。
 兎に角、タイプの違う主演の2人も、後半登場してかき回していくイザベル・ユペールもキュート。

 多分、何度観ても楽しめるかも。
木蘭

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