オーウェン

私がやりましたのオーウェンのレビュー・感想・評価

私がやりました(2023年製作の映画)
3.7
久々のオゾン監督作。

売れない新人女優マドレーヌが有名プロデューサーに体を求められてしまい、突き飛ばして逃げてくる。
友人で弁護士のポーリーヌに相談するが、そこへ警察が来てプロデューサーが死んだことを告げ、マドレーヌを逮捕する。

この件だけ見ればMETOOの元になったワインスタインの事件のようだが、時代は1930年代。
女の権利などあってないようなものだが、そこをコメディ喜劇のようにしてオゾンは撮っている。

本来は悲劇のはずだが、そこをこの女性コンビは逆手にとって、のし上がるための道具にする。

ブラックユーモアもしっかりあって、ギロチンで切られた首をしっかり写してくる。
体を使って男を誘うなど、女性の武器をオゾンはしっかりと分かっている。

中盤出てくるイザベル・ユペールも使い捨てではなく、敢えて大袈裟に演技しているのも楽しい仕上がり。
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