このレビューはネタバレを含みます
◯総評
カモ一家の面白珍道中！
キャラクターが個性的で、シナリオも気持ちよく展開していく感じ
「こういうので良いんだよ」ってやつかな
吹き替えもハマってた
◯良かった
それぞれのキャラクターが立っている
慎重な父と勇敢な母、元気な兄妹、怠け者の叔父と、いかにもファミリー層向けっぽいキャラが揃っている
最近はお母さんの方がアクティブな作品多いよね
映像が爽快で楽しい
丸っこいフォルムの割に、カモ一家の飛行能力が高い
そのおかげで、上空の雲の中を飛んだり、都会の中心でカーチェイス（？）してみたり、色々なシチュエーションでのフライトムービーを楽しめる
シリアス過ぎない作風なので安心して眺められるのも良い感じ
慎重な父、マック
基本的に父親視点で物語は展開していく
日本のファミリー向けの作品って、子供が主人公のことが多い気がするけど（野原一家とか）
アメリカだと父親視点が多いみたいな傾向があるのかな（Mr.インクレディブルとか）
序盤のパパは臆病者呼ばわりされているんだけど、それは家族の身の安全を最優先に動いているからなのでちょっと言われ過ぎな気も笑
声優を務めた堺雅人の演技が抜群で、慎重さと家族思いな人物像をバッチリ表現できている気がした
おマセな女の子、グウェン
叔父さんを可愛さでノックアウトしたり、兄に「あの娘と子供作りたいでしょ？」とか言ってみたりと言動が面白い
魅力的なサブキャラクター
サイコな見た目の割に根っからの善人なサギ
ギャングのリーダーで人情家のハト
パリピな籠の鳥オウム
みんな個性的で印象に残るので、物語に厚みが出ている気がした
この辺りは、人間じゃないから見た目で差別化しやすいのも強みなのかなと思った
人間視点だと可哀そうなシェフ
別に悪いことをしているわけでもないのに散々な目に遭う本作のヴィランポジ
まあ、カモ視点では連続殺人犯的な存在なのでこの扱いも仕方ないか笑
意味もなくナイフをペン回し（？）してみたり、レストラン経営の他にもおそらく個人用のヘリを所有していたりとかなりメチャクチャな人物なんだけどそれも面白い
◯気になった
特にないカモ
◯好きなシーン
全体的に「トリ」を押し出した作風
「立つ鳥跡を濁さず」とか「籠の鳥」とか、とにかく「トリ」を用いた慣用句が頻出するのがなんか面白い笑
カモの失楽園
贅の限りを尽くした楽園が、実は肥育施設（？）だったのも皮肉が効いてて面白い ヨガシーンの卵のポーズが好き
ダンスシーン
夫婦の絆とコミカルさが感じられてかなり楽しいシーンになってる
シェフVS鳥軍団
叔父さんのフリーダムすぎる活躍が笑える
やってること完全にカズーイなんだよね笑
ポリコレを感じさせない作風
カモだからOKなのかわかんないけど、ごくありふれた家族構成なのが見ていて安心できた
カモ夫婦の仲は基本的に良好だし、夫婦の絆、家族の絆で難関を突破する感じも素直に応援できるというか
ディズニーとかは特に意味もなくポリコレ風味を作品に加えてくるのがノイズになってるから
それが作品の核になるなら良いんだけど、物語上の意味もなくアリエルを黒人にされたりすると萎えるんだよね
（あっ、これポリコレのために入れられたシーンなんだ……って感じると気持ちが冷めちゃわない？）
読後感の爽やかなハッピーエンド
波瀾万丈の旅も無事に終わり、家族は非日常を満喫して成長できました
そしてすぐさま次の旅へ……
これからも楽しいカモライフを送るんだろうなと思わせてくれる気持ちのいいエンディングだったなぁ
