Ryoma

抱擁のかけらのRyomaのレビュー・感想・評価

抱擁のかけら(2009年製作の映画)
4.1
ペドロ•アルモドバル監督作品鑑賞三作目。

一人の元映画監督の再生物語でもあり彼を含む二人の男性とある女性の愛憎物語でもある本作。ペネロペクルスの美貌とサスペンスフルで精緻な脚本が光る秀作。冒頭のショット、被写物の特異的な捉え方や撮り方から改めて唯一無二の異彩を放つ監督だと感じるし何を撮ってるのかと想像力を掻き立てられた。着眼点がホントに面白いなと。劇中、真紅のドレスを纏いフランス🇫🇷のラグジュアリーブランド“クリスチャン•ルブタン“のヒールを履きこなすペネロペは本当に美しく、ジャケのオードリーヘップバーンを想起させる髪型も新鮮だった。インテリアを含め全体的に赤を基調とした色使いも印象的でオシャレさで満ち満ちていた。前半はサスペンス調な色味が強かった一方、後半はミステリー的要素を含んだヒューマンドラマ的要素を強く感じそのギャップがよかったし終わり方は少し切なくもあったけど心に残る作品だった。アルモドバルの作品の終わり方はうまく表現できないけれど好きだなあ。

性描写はお国柄🇪🇸なのか監督独特な嗜好なのか定かではないけれど結構情熱的❤️‍🔥なため観る場所•場面は選んだ方がいいかもです。


ストーリー
2008年、スペインのマドリード。かつて映画監督として活躍したマテオは、14年前のある悲劇的な事件で、愛する女性レナと視力を失って以来、名前をハリーに、職業も脚本家に変え、まったく別の人生を歩んでいた。しかし、かつての仇敵の息子らしき人物から新たな仕事を依頼されたのをきっかけに、ハリーは再び過去と向き合う決意を固める。今なお癒えない過去の傷、それは美しい女性レナとの運命的な出会いから始まった……。


memo📝
ノミネート
ゴールデングローブ賞 外国語映画賞(2010年)
英国アカデミー賞 外国語作品賞(2010年)
ゴヤ賞 主演女優賞(スペイン アカデミー賞)(2010年)
ゴヤ賞 オリジナル脚本賞(2010年)
ヨーロッパ映画賞 女優賞(2009年)
ヨーロッパ映画賞 監督賞(2009年)etc…
Ryoma

Ryoma