原作未読のため推測になりますが、恐らく原作は小説内小説でしょう。
映画のはじめに栩谷は、サンタクロースに扮した人物の前を通り過ぎる。たぶんそれは亡くなった祥子でしょう。
その後、栩谷の目の前に滝のように水が流れる階段坂が現れ、現実と空想をわかつように雨が轟々と降りしきるなか、栩谷は土砂降りの空想の世界へと足を踏み入れる。
また、ラストにも亡くなった祥子が登場し、栩谷を何処か別の世界へと誘い、栩谷は光に包まれて映画は終わる。
よって、本作の物語は空想で始まり空想で終わる。加えて、ラスト直前に栩谷が伊関のシナリオ『花腐し』を見つけることからも、原作はメタ構造を用した小説内小説であると結論付けました。
さらにここからは私の妄想になりますが、栩谷、伊関、桑山の3人は同一人物説を提唱したい。従って、祥子と共に既に亡くなっているため、本作は死後ないし狭間の世界であると考えました。
ちなみに、リンリンは幻覚だと考えました。マジックマッシュルームなので・・・。
さて、私の感想は「死んでなお、想いは生きていく」です(キャチコピー「朽ちてなお、生きていく」参照)。
じっとりとした愛だと、2人は腐って心中しちゃうのかな?と思いました。