ふじPONっ

花腐しのふじPONっのレビュー・感想・評価

花腐し(2023年製作の映画)
3.9
「思い出はモノクローム 色をつけてくれ」

花腐し(はなくたし)

現在をモノクロ、過去をカラーで描く
『君は天然色』の歌詞に"collar girl"と出てくるが、祥子(さとうほなみ)の死を境に色がなくなる仕掛け

花腐し…古今和歌集に収録の和歌の一節で、綺麗に咲いた花も腐らせるほど続く雨の意
祥子の元カレ、栩谷(綾野剛)と伊関(柄本佑)の回顧で進むストーリーは、元カノへの未練や後悔満々で泥酔しタバコをフカシながら語る姿はまさに花腐しの雨だ

終盤、何日寝ていたのかわからない程寝た栩谷がパソコンに向かい、推敲するシーンは画面しか映らない中、栩谷の姿が想像できて良いシーン
エンドロール後の栩谷と祥子のデュエットも、クスって出来るくらいの笑いと、本編を観た後だからくる涙が良かった

異世界への受付役の様なマキタスポーツの弾き語りが印象的

「Last song for you」
ふじPONっ

ふじPONっ