EDDIE

首のEDDIEのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
2.9
映画館のスクリーンを使って見せた壮大なコント番組。派手な合戦や殺陣、グロい演出などアクション面は期待以上だったものの、会話劇が基本的に見るに耐えない。往年のたけしのコント番組のような作りに懐かしさを感じたものの、131分の尺で描くにはきつい。

今月の最注目映画の一つでした。

北野武作品はやはり初期作が至高です。
芸人であり、映画監督でもあるビートたけし×北野武の集大成というところでしょうか。

なので、芸人ビートたけしの出演するコント映画と見ればまぁ納得はするんですが、映画監督・北野武に求めていたのはコレではないという感じ。
お笑い要素も所々ポイントで入れてくる程度であればそれなりに笑えるところもあったものの、もはやビートたけし(あえてこう呼びます)と大森南朋、浅野忠信の3バカのやり取りは途中から「またこれかよ」と飽き飽き。
自宅のテレビでコント番組として観るのであればまだ良いかもしれませんが、間の使い方など含め正直しんどい。

自分としては珍しく劇中に何度も腕時計で時間を確かめていたほど。
マジでこれいつまでやんの?状態でした。

男色の描き方も取ってつけた感じでバカにしてるかのように感じてしまいました。
この時代にそんな中途半端にゲイ設定入れるならもっとちゃんとやれと。そんな前時代的な見せ方で笑う人はもう年配者だけじゃないか?

あとなんだかんだ一番キツかったのはたけしの演技。今作については往年のバイオレンス北野武作品が好きな自分としては監督としての手腕も疑わざるを得ないのだけど、もう俳優としては出るのはキツいんじゃないかと思わされました。
周りが一流俳優で固められている分、その差が歴然でだから逆にコントに走っちゃったのかなと勘繰ってしまうほどです。

合戦などの派手なシーンは見応え十分でこれぞ映画館で観る迫力!と思わされたんですが、それぐらいしか褒めるところがありません。

〈キャスト〉
羽柴秀吉(北野武)
明智光秀(西島秀俊)
織田信長(加瀬亮)
難波茂助(中村獅童)
曽呂利新左衛門(木村祐一)
荒木村重(遠藤憲一)
斎藤利三(勝村政信)
般若の左兵衛(寺島進)
服部半蔵(桐谷健太)
黒田官兵衛(浅野忠信)
羽柴秀長(大森南朋)
安国寺恵瓊(六平直政)
間宮無聊(大竹まこと)
為三(津田寛治)
清水宗治(荒川良々)
森蘭丸(寛一郎)
弥助(副島淳)
徳川家康(小林薫)
千利休(岸部一徳)

※2023年新作映画157本目
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