TakuoAoyama

首のTakuoAoyamaのネタバレレビュー・内容・結末

(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

IMAXで鑑賞。

監督・脚本・編集 北野武、主演 ビートたけし。黒澤明との対談で語られた内容を基にしてるとか。
オープニングタイトルで筆で書かれた"首"の文字がズバッと斬られ、たけしワールドに吸い込まれる。

誰もが学んだ三方ヶ原の戦いや本能寺の変をベースに、平均年齢高めの大御所が演じる狂った武士達の封建社会と、曽呂利新左衛門の狂言や草履のシーン等ら御約束の笑いも散りばめられたバイオレンスコメディ映画。

柴田理恵は最高だったがその他はほぼ男の世界で、描かれる濃密な色恋も男同士。加瀬亮、遠藤憲一、西島秀俊のおっさんずラブ。

「死んだことが確認できりゃ首なんていらねぇんだ。」というラストの爽快感。

たけし曰く「首がなければ死んだことにならないとする信長や秀吉たちの世界と、首なんかどうでも良いと思っている百姓上がりの秀吉の世界がある。」とのこと。

現世から考えれば狂気に満ちた日常茶飯事の斬首行為。首で始まり、首で終わる、事実として遺体が見つかってない信長の歴史の北野ワールドの新解釈。
TakuoAoyama

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