みのうぐん

首のみのうぐんのネタバレレビュー・内容・結末

(2023年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

本作は戦国時代の史実を元に描いているというのもあるだろうけど、今まで観てきた北野武映画の中で一番面白かった。

この作品は賛否両論で、織田信長の使い古された通説に基づくデフォルメしまくったキャラ設定とか、光秀の謀反により信長が暗殺された後の展開がダレたり、ラストも消化不良な終わり方で、「タケちゃん途中でやる気無くなったのかな?」とも思ったけど、まあ全体的にはとても良かった。

暴力、パワハラ、支配と被支配、謀略物だから当然だけど誰も「仲間との絆」なんてヌルい絵空事なんて信じていない。
当日の武将たちはほぼ男色家だったらしいけとま、彼らが安らげるのは心を許す小姓の相手と布団の中でまぐわってホモセックスしている時だけだったのかな。

これは現代でも当てはまる法則だけど、女慣れしている男性なら、絶対に自分に尽くす女性とは結婚しない。
『スパイのためのハンドブック』という本でも、そういう女は嘘つきだと断言している。
まあ、そういう女性ほど愛人として魅力的な輝きを放っているのが世の常だけど、心が安らぐ相手とはまた別。

まあ、信長も光秀も、ぶっちゃけ小姓とかいう「心安らぐ相手」なる存在を求めている隙の甘さを付け込まれて、結局殺された気がする。

大の女好きだった秀吉や、側室を20人も囲っていた家康のようなスケベじじいの方が上手だったという事ですね。