カズザク17

首のカズザク17のレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
3.5
これまでの、戦国時代を題材にした映画、ドラマ、小説のキレイな部分的は全くなし。ドロドロとした人間の醜い部分しかない、新しい解釈の戦国天下取り物語。人間の本性・欲求が丸出しで、これが戦国時代の真実の姿かも?って思えてきて、それが逆に清々しくもある。
これまで見てきた、読んできた信長の中で、一番理不尽で悪逆非道な魔王・信長だった。信長と部下の武将達との信頼関係は、表向きだけ…。信長は、部下を道具・コマとしか見ていない。部下は部下で、己の利益と立身出世の為に、下げたくない頭を信長に下げている。腹黒い人間ばかりが登場する、ある意味、人間の本質を丸裸にした映画のように思える。
本能寺の辺で見つからなかった信長の首は…。信長に謀反した村重のその後は…。光秀と村重の本当の関係は…。信長の光秀に対する本当の思いは…。今までにない、様々な新解釈…天下取りには、権力・武力・経済力に「閨」力が必要?
川を渡る秀吉の背中を見て、弟・秀長が官兵衛に漏らした一言が…まさか、あなたまで?が笑えた。