びらびらマン

首のびらびらマンのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
3.7
「ロングコント、首👴」

まず、恥ずかしながら、北野武監督作品を本作にて初めて観賞しました、、

率直に思ったのは、こちらの感情を巧みにお笑いに利用してくるなぁと、、、

暴言を吐き散らかしながら暴れ散らかす加瀬亮演じる織田信長に関しては、ここまで来ると不快感を帯びてくる(良い意味で)だろという演技が、本能寺の変で死ぬという観客が予め分かっているため、安心して一歩引いてみれる。
一歩引いてみれることによって、シリアスにならずに、作中に散りばめられた「笑い」にいつでも触れにいける適度な距離感を保つことができる点が巧妙でした🦿🦿

結局ラストシーンは「首なんかどうでもいいんだよ!!!」で終わる本作ですが、それに対して「どうでも良いのかよ!!もういいよ、どうも有難うございました〜👯」と聞こえてきそうなぐらい歯切れのよい終盤のテンポ感が気持ち良すぎて、結局やりたいのはそこであって、結局本能寺の変もそこに至るまでの舞台装置なのかな、と思ったりもしました。

勿論、作中の黒澤明を彷彿とさせる大雨シーンや能に関するシーンは時代劇という設定ならではだったとは思います。

これを機にもっと北野武監督作品をみたい、!(特にソナチネが気になってます)