歴史モノで私小説をやるという発想に見入る。ビートたけし印の黒澤明の「乱」といったところか。
叩き上げで成り上がった秀吉の姿はタケシ軍団を率いていた自身そのものであり、明石家さんまが徳川家康と重なる。
ビートたけしは80年代ドリフ全盛期だったテレビをひっくり返し、オレたちひょうきん族で天下をとる。
天下人の傍若無人の振る舞いやパワハラの応酬は、そのまま芸能界の歴史と重なるのではないか?
こうした芸能界の首(スキャンダル?)は後から振り返ってみれば、滑稽なモノかもしれない。当人たちにとって首は、重要な意味を持っている。
ヨリで見ると悲劇、引きで見ると喜劇を体現したような映画だった。
10億を超える予算を投じた角川伝統の大作映画の名に恥じない見応えのある合戦シーンばかりで大満足です。