けっこう面白かった。
ただこれ賛否両論あるのはいいけど、否定派は期待値とのズレが大き過ぎた気がする。宣伝がかなり本格派時代劇!スペクタクル!って感じの雰囲気出してたから、その重厚感期待したらこんなコミカルな感じだったら冷めるのも分かる。
自分もけっこう最初は驚いたが、ブラックコメディだと切り替えて見始めてからは楽しめた。
武映画特有の、コントのようなはっきりしたフィックスのカットの重ね方でボケるシュールな感じ。それがたまらなく好きな人は刺さると思う。『菊次郎の夏』とか『TAKESHIS’』みたいなナンセンスっぽい笑っていいか分からない意地悪な笑い。過去作と比べるとだいぶ今作は笑いやすかったが。その分かりやすさが大衆に配慮したものだったとしたらちょっと今作は勿体無さもあった。
エンドロールが流れた瞬間、劇場がやばい空気になっているのをヒシヒシと感じて吹き出してしまった。
大金かけてこんなしょうもないことができるのは日本で今、北野武しかいない。