トトCINEMAライフ

首のトトCINEMAライフのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
4.0
「アウトレイジ最終章」以来の待ちに待った劇場鑑賞。コロナ禍もあり、約6年振り?!

この作品は生粋のビートたけしファンなら泣いて喜ぶ内容でした。
「壮大なる戦国絵巻コント」「絶妙なキャスティングと演技」「良い意味で期待を裏切ってくれる殿の才能」「黒澤映画を思わせる合戦シーン」

やはり、北野武監督は確実に巨匠 黒澤明監督の影響は受けているし、リスペクトも感じるが完全に自らで消化して「北野武流」である。短くではあったが現代の時代劇映画で黒澤映画のような騎馬隊の合戦シーンを観れるとは思わなかった。

また、Twitter等の予告でモノクロでは無いのは知ってたが、元々 監督は「次はモノクロでやりたい」と言ってたので頭に残ってた…そして、粋な使い方をされてた👏

そして、黒澤映画との大きな違いは「音…効果音」だろう。劇場ではちょっとデカ過ぎるだろって位デカいので、苦手な方は音楽を聞く時のイヤホンを持っていって、耳栓代わりに付けてても十分な程だ。💦

加瀬亮さんの怪演をはじめ、出演者の遠藤憲一らの熱演や、真面目なシーンなのに何故かクスッと笑ってしまったり、殿自ら羽柴秀吉役なのに完全にビートたけしな感じになってたりして、結局はファンのツボをこれでもかと押されて嬉しかった。とにかくストーリーや意外な結末など期待せず、気にせずにシーン毎の役者同士の関係や裏切りを楽しむに限る。

とは言え、グロ描写や戦国の男色描が苦手な人は引いちゃうかも知れません?!