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首のchiのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
3.8
面白い。歴史に関心が薄いので歴史物は苦手で大河ドラマも全然見ていないのだが、本作は歴史という範疇を超えて新解釈で創作された話で抵抗なく見られた。話もわかりやすい。
北野監督作品は実はあまり見ておらず、先日新文芸坐で見た『ソナチネ』に続き2作目ですが、ずっと男たちの物語を撮っていますね。そして70代にしてBLに辿り着くとは興味深い。ぶっとんだ解釈ではあるが、無きにしも非ずで面白い。
本作、豪華すぎるほどおじさま俳優が出まくっている。逆に4,50代以上で出ていない俳優を挙げた方が早いような気がしてくる。そんな中で個人的には加瀬亮が最高だった。加瀬亮には物静かそうなイメージを持っていたため、最初から最後まで横暴で無邪気で狂っている最悪な信長を演じていて新鮮だったし、とても瑞々しいなと思った。生き生きしていた。
劇中に、坂東龍汰がちょこっとだけ出てきて、出ているのを知らなかったので驚いた。エンドロールでも大勢の中にまとめられていたが、少し名の知れた若手俳優で本作に出演しているのは坂東龍汰と寛一郎くらいかと思うので、貴重な機会だったのではないかと思う。
それにしても、エンドロールに出てくる人の数よ。エキストラも大量に使ってるだろうし、この映画に関わった人の数の多さを思うと、それを束ねて作品を作り上げるってすごいなと思う。
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