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首の42のネタバレレビュー・内容・結末

(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

おもしろかった〜
秀吉を含む3人の掛け合いがおもしろかった。
人に頼りまくって自分では大きな行動はしない。少しずつ小細工して人を惑わせたり輪をかき乱していく。 誰にも情を抱いていない、自分さえのし上がれればいい。一見可笑しくて憎めないおじさんなんだけど情で動かない冷たさがあって時々ゾッとする。私も武の秀吉を煽てて「殿ならできますよ〜❗️」ってヘコヘコしてたい。ちょっと大森南朋が羨ましかった。

誰も証人がいないし、はっきりとわかっていることなんてほとんどないのに、みんな本当のことを知っているみたいに「それは違う」「実際の出来事に忠実じゃない」って意見してるのを見ると「まあわかるけど落ち着いてや」ってなる。この映画に限らず。明確なことなんて分からないからこそいろんな人が描くものが観られておもしろいなと思う。あとこの時代ってDNA鑑定もないし、コミュニティも広くないし手紙のやり取りですら本人のものかどうか分からなくて全てが曖昧。だから首でしか敵の長を討ち取ったかどうかが分からないって今考えると変だよな。海外の人はもっと変だと感じるだろうしおもしれえ〜!ってなるのかな。

最後までドタバタやってて何だか愚かだけどおもしろかった。かといって軽いわけでもなくちゃんとバイオレンスがあるから心臓がドドッとなる。遠藤憲一のきゅるんきゅるんな目を思い出す。あんなに真っ直ぐな遠藤憲一見たことなかった。

え、これBL(と一般的に括られているもの)だった?これをBLですよ〜って見せてるんだとしてそれも含めてファンタジーなんだと思ってた。この映画での男性同士のあれこれは全然LOVEじゃなくて全部茶番だったじゃん。冷たい感情になる。BLって言葉を使うのあまり好きじゃないけどこれBL(と一般的に括られているもの)じゃないっすよ。あと同じこと言ってる人いないかなと思って調べていく中でホモソーシャルという言葉と意味を知った。
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