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首のtkのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
3.2
緊張と緩和がいい塩梅で織り交ぜられてて、気持ちをかき混ぜられた2時間だった。
毎日死を本気で覚悟しなきゃいけない修羅の時代に生きていた人間は、自分が生きてるこの世界を遊びと思うくらいでちょうど良いのかな。
死を極端に軽視するスタンスや、サクサク死んでいく人々の様子に途中から爽快感を感じはじめたなー
「こんな世の中正気で生きる方が馬鹿みたいだろ、俺もお前も首の皮一枚でたまたま生かされてるようなもんで、死んだとしてもどこかで楽しくやってるだろう。知らんけど。」くらいの気持ちで死と向き合ってる一方で生きてる以上は全力で真摯に生と向き合う。そんなバランス感覚今の人は持ち合わせてないよなー、生々しい人の凄みを感じた。
 
生と死の境が曖昧な世界の中で、諦観と楽観に覚悟を忍ばせてる彼らの生き様に妙な色気を感じた。
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