み

首のみのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
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西島秀俊を観に行った笑
今までちゃんと時代劇観たことが全くなかったから、戦国時代の武士たちの話し方とか関係性とか空気感とか観れて新鮮でした。
人がポンポン死ぬ世界線、嫌すぎる。あと目上の人間にへいこらしながら裏で暗殺計画したりとか。まさに本音と建前。もーーー日本のこういうヒエラルキー重視な性質めっちゃ嫌って観ながら思ってた。

けど先祖たちはこういう策略や疑心暗鬼まみれの、人権のじの字もない弱肉強食の時代の日本を生きていたんだなぁと思うとなんとも言えない気持ちに、、日本社会って、今も全然クソだけど(国民が目に見えて厳しい生活を送る中、既得権益の甘い蜜に吸い付いて離れないクソ世襲政治家どもとか特に)、こういう時代よりは着実にマシになっていると思いたい。

が、しかし、夏目漱石が「現代日本の開化」で言ってたみたいに、日本の近代化や価値観のアップデートは外発的にもたらされた付け焼き刃だから、社会の本質的なところは戦国時代からあんまり変わってなかったりして。

現代日本もこの映画で描かれてたみたいに、人権意識薄すぎるし(なんでワイドショーは高島屋のケーキのこと報じるのに政治家の人命軽視の横暴やパレスチナの虐殺をもっと報じない?Karoshi 過労死という単語は日本語発祥で海外で使われるようになった....不名誉)、女は軽視されるし(ほんの一例だけど、松本人志の酷すぎる性加害が明るみになっても加害者を擁護して被害者を責める意見を目にするとか)、弱肉強食的(自己責任論が強すぎる。ひとり親世帯の貧困率はoecd加盟国ワースト1位とか)な社会だよね。

こういう、映画で描かれてた日本社会のクソさを現代日本もちゃんと受け継いでるのかもなと思うと暗澹たる気持ちになる。

...日本社会って伸び代しかないね(褒めてない)

そりゃたぶんこの映画コメディだし脚色されてる部分も多いだろうけど、なんかいろいろ考えちゃったな、、
み