襟

首の襟のネタバレレビュー・内容・結末

(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

信長の跡目を巡って対立する秀吉・光秀・家康が互いの策略や手駒に翻弄されながら本能寺の変、ひいては山崎の戦いになだれ込んでいく。

めちゃくちゃ面白い
初手からバシンバシン首が切れるし、男色オンパレードだし、生首出るし、本当にR-15か???R-18では???

途中で小さなシーンを含めて全体として無駄なシーンがないことに気が付き驚く、これが北野武作品か…
秀吉三人衆のやり取りが結構ツボだったな、怒りん坊おじいちゃんの介護本当に面白い。これをおじいちゃん本人が作ってるのもツボすぎる

それはそれとして、三人ともココというタイミングで情け容赦ない武将を見せてくれるところが決まってて好き
信長のイカレ具合、なんか今までで一番しっくり来てしまった

西島秀俊の無限の可能性⋯
攻めですよね、分かります
私たち、クソ真面目で厳しいのに「お前一筋だ」とか言えちゃう最後の最後で甘い攻めが大好きで⋯()

民、というものの力がめちゃくちゃよく描かれていて、個人的にそこがすごく好みだった
要所要所で反乱を起こしたり、利用されたり、殺されたりしながらラストまで活躍してて、天下よりも長く続いているものだよなぁと考えちゃった
光秀よりも認識されている茂助もね。
死に際まで幽霊を引きずってる茂助と覚悟を決めて腹や首を切る者たちとで、武士と百姓の線引きがなされているの良すぎたな

首というタイトルなのに、村重の首を切れなかった光秀が大好き。ハメられたとしても毅然として大将椅子に座って、最後の最後まで眼光鋭いまま死んでいったのかっこよすぎたな

信長の遺体が見つかっていないことに対する解釈に妙な説得力があって、弥助をはじめとした脇の登場人物の感情の波を出すのが最早職人技でした…
思えばこんなに登場人物いて、全員性格が立っていて、見ているほうも混乱しないの凄すぎないか⋯?

殺陣もすごくリアルに感じた。兵が多いからかな。最近の大河の戦国の戦闘が作り物っぽいって思ってたけど何が違ったのか分からない⋯斬りかかりまでの時間とか⋯?比較動画欲しい

もっと観たいよ〜と思いながらもかなりグロかったので精神状態いい時にお願いします⋯
襟