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破壊の自然史のririmicaのレビュー・感想・評価

破壊の自然史(2022年製作の映画)
3.7
人々がいた街が、一瞬で廃墟になっていく。
この映画に感情や善悪はなく、ただそこにある出来事を語るだけで、それがこの、映像の強みなのかなーと思ったり。

特に十字架を持った兵士と遺体が並べられた教会は強く印象に残っています。
人々の顔を見ているより、崩れていく街と運ばれていく荷物の方がよく覚えていたり。

でもふと思うところでは、かなり映像が鮮明で、時折カラーも含まれているので、そう遠くない過去なのだとフィルムに訴えられているような気分になりました。

争いは争いを産んでしまう。それがありありとわかるようなコンテクストが紡がれているようで、その手腕に唸りました。もう一度なぞるようにして見たい。
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