チャンチェンを通して見えるフェティシズム
はじめて触れ合った手の感触が忘れられない
それ以来、彼女を思うあまり
他の男のために着飾る服を縫い続ける
丹精込めて。
採寸する時の手
電話を握る手
アイロンをかける手
他にも。
原題に「手」とあるように手フェチにはたまらない描写の数々。こういう表現ができる王家衛ってすごい。
ずっと見守り続けるが、叶わない恋に縋る仕立て屋の男と結局選んでもらえない高級娼婦の女
ホアの洗練された美しさにも終わりが近づいてくる
全盛期の輝きを失ってもなお変わらないチャンの気持ち
まっすぐすぎて拗らせているからこそ切ない