くもすけ

パトリシア・ハイスミスに恋してのくもすけのレビュー・感想・評価

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関わりのあった人たち(ゲイ)が彼女の印象について語る。皆キャラ立ちすぎ。意外やパトリシアの写真が沢山残されていて、人柄を偲ばせる写真ばかり。日記の文面の朗読と、インタビュー映像を挟みながら、創作(大半はリプリー)についてはその一端が覗ける程度で、大半は彼女の交友関係と母親との関係について探求していく。作家研究で問題になる日記の取り扱いについては監督インタビューで少し触れている
https://meandyou.net/202310-lovinghighsmith/

作家としての彼女の側面については、未だに版を重ねている創作法をぱらぱら読んだが、ハウツーというより作家の心構えを書いたもので、映画と合わせて読むとちょうどバランスがとれるかも。
↓伝記の出版予定と、あと伝記映画も制作中だとか。
https://note.com/mimosafilms/n/n37f9a512a8b9

オッティンガーのアル中女を演じたタベア・ブルーメンシャインのくだりで孔雀が出てくるのだけど(なぜだっけ)、孔雀で思い出したフラナリー・オコナーはほぼ同時代を生きた南部作家だが、故国を去ったハイスミスがアメリカ人作家についてどんなこと思っていたのか気になった。