このレビューはネタバレを含みます
半年間くらい楽しみにしてた。
訳あって2倍の値段払ったけどそれだけの価値があった。
岩井俊二のカメラワーク、映像の印象深さはもちろん、
思っていた以上にストーリーに泣かされた。
岩井俊二の作品は、人の醜いところ、どうしようもないところ、せこいところも描写していて綺麗事だけではないところが好きなんだが、今回もそれが随所に散りばめられていて好きだった。
夏彦の妊娠させてしまったことを無かったことにしたいと思う描写とか、「女」を売りにして生きていきたくないと話していたイッコが結婚詐欺師になっていたりとか。
一番印象的だったのは、キリエ(姉)となっちゃんの最後の電話のシーンと、路上ライブ終わりのキリエ(ルカ)となっちゃんの抱き合うシーン。落涙不可避。終始涙が出て体力を使った、使わせてもらった映画でした。
最後の路上ライブのシーンはなんだろう、ちょっと現実に引き戻されてしまったけど、アウトローな感じを出したかったのか...?
孤独を助けてくれる人は必ずしも褒められる人とは限らない(結婚詐欺師だったり、ゆきずりのおっさん?だったり)かもしれないが、それでもその人の大切な人であり痛みを分け合える人であることがある、
というメッセージなのかなと受け取った。