あと何回、岩井監督の新作を映画館で見られるんだろうかと考えると、もうそれだけで満足。３時間が一瞬でした。震災のシーンがすごく苦しくて、よかった、というのはおかしいかもしれないけど、よかった。こんな風に撮ると思わなかった。駅のホームでの夕陽の中のバレエ、髪とまつげが白くなる雪の中の少女たちとオフコース。最高に岩井俊二。
今回の映画は、岩井さんが惚れ込み感じたアイナジエンドの感動を体験するための作品だったと思う。映画のなかの苦しみやもどかしさも全て、アイナの歌で流していこうとするのは、やっぱり"音楽ってそういうもの"だから。それさえ伝わればよかったんだろうな。
とにかく愛おしい３時間だった。岩井さんの撮る映像が本当に好きだ。
