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キリエのうたのtakehiのネタバレレビュー・内容・結末

キリエのうた(2023年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

キリエの歌はイッコにとって最後の希望、、そして歌うことがキリエにとって唯一の希望だった。。。混雑する喫茶店のテーブルで唐突に迷いなく歌い上げ自己表現するキリエがカッコ良かったですね。
天災と運命に振り回され、傷つき拗らせた美少女達の映画はまるで大人の絵本や青少年向けのアニメのようでした。
そうか!日本には岩井俊二がいたんだ!忘れてた、キタノやアニメ、ホラーだけじゃないよ!
ファーストシーンからもう感心してしまう、そしてそれが最後まで続く。。
・一面雪景色の中、制服の少女2人がロングショットで映り込み、その雪面に大の字に寝るところからのオフコースの名曲「さよなら」をアカペラで歌う!
・曇天での路上ライブデビュー、遠くの雲の切れ目からは光が差し希望が感じられた。
・夜間は路上ならぬ木に上りホームレス生活している少女ってありえないと思うけど不思議な絵力。
・誰もいない砂浜たった二人のライブ、無心で舞い踊るアイナ・ジ・エンド。
・枯葉舞う公園イベントライブ、トラブルの混乱の中、盛り上がりの刹那!
・時には絶望の夕闇や未明の朝すら美しい。。
岩井俊二監督は瑞々しくも透明感溢れた映像で、ケレンを描き切る!!それはつまりブレないクリア、シャープな画像、美しい光での撮影を徹底するって日本映画では相当大変な事ではないでしょうか。。

ヒロインの二人に比べて、男達はレイプ野郎(不能)とか、たぶん避妊せずエッチするとか、警察に職質され逃げるとか、ずさんなイベント運営するとか、ストーカーになって包丁で殺すとか、そんなのばっかり!この情けなさは一体何だろう、何を意味するの?

全俳優達の好演に支えられ、元BiSHのアイナ・ジ・エンドが歌いまくる!演技しまくる! 3時間に渡る長編映像を飽きずに魅入りました。

追伸
オープニングタイトルに続きいきなりジ・エンドの文字がバーン!オシャレ過ぎて笑
yahoo同時投稿
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