岩井俊二監督の最新作。
キャスティングを見ると、過去作の出演者や 映画以外の活動で繋がった人脈なんかも総出演(?)で。
そんな中で主演を務めたのが、ガールズグループ「BiSH」の元メンバーであるアイナ・ジ・エンド。
本格的な演技の仕事は初らしいけど、この難役を見事にこなす…というよりも。彼女のための映画でもあったのかな。
何も知らずに見たら、よく頑張って歌ってるなぁと思ってしまうかもですが、そもそもBiSH時代もいろいろな取り組みをしていたそうですし、なんなら作中のキリエのうた6曲は自身の作詞作曲とのことで。そんな点にも驚かされました。
彼女の歌を聞いていると、CHARAさんのそれを思い出しました。(『スワロウテイル』という作品もありましたね)
歌詞を耳で認識しにくい部分もあるけれど、それ以上に直に心に響いてくるような、そんなパフォーマンス。
カフェで歌い出すシーンのインパクト(ウェイトレスが円井わんさんだった)。
砂浜でのシーンでは(風が吹きすさぶ中)どうやって録音したのかも含めて、いろいろ印象に残りました。
また他のキャストでは、どうやってもイケメンさがついて回る(?)松村北斗も素晴らしかったし。
黒木華さんの「小学校の先生」っぽさ。ってかこの人の場合、何やっても上手いんだけどね。
そして広瀬すず。何気に“主人公”ではないポジションでの出演って あまり記憶はないかも。
というわけでストレートなヒロインではなく、軽やかで いい加減な あのキャラクターをシレーっと演じられるのも大したものですよ。
余談ですが、大阪のストリートミュージシャンと歌ってたところを通報されたり。フミ先生が保護していたところを 引き離されたり。
最後のフリーライブで“許可証”について揉めたり。いろいろ介入してくる存在として警察が描かれていましたが。
監督、なんか恨みでもあるのかな!?