良い映画でした。とても良いです。トイレ掃除してる役所広司だけでもずっと観てられるのに、気のいい居酒屋店主甲本雅裕までオマケされたらもう堪んないです。
物語全体を貫く強力なエンジンは無いのに1秒たりとも飽きる時間がなかったのは役所広司の人間力の賜物かそれとも監督の技量の成せる技なのか。おそらくどちらも最高水準なのでしょう。というか出てくる役者が1人残らず人間力高すぎる。
役所広司含めて登場人物全員が決してオシャレでは無いはずなのにやたら見心地が良いと思ったら、衣装監修に伊賀大介が参加していました。細かい部分にも実力者を配していることも、今作の血流の良さに繋がっているように思います。
変わらない日常の尊さと、でも他者との関わりで濃淡を変える日常の尊さとを、微笑ましい視線で描く快作でした。1年の締めくくりにこの映画に出会えて良かったです。
