ハマジン

PERFECT DAYSのハマジンのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
2.0
海外の監督、ことヴェンダースに東京描写の正確さを求めるのもどうかと思いつつも(『夢の涯てまでも』からしてすでに東京・日本パートがトンチキだったので……)、メゾネット風2階構造のくせに2階部分に外階段がついた謎な造りの古アパート(樹木の苗を育てるため一室常夜灯)とか、銭湯に据え置かれたブラウン管TVで相撲中継をしていたりだとか(2011年7月24日以降TVは地デジ対応のみになってるはずなので不自然、てかあれだけスカイツリーをバンバン画面に入れておきながらそのTV放映理解度の粗さis何)、カセットデッキ付旧式車で高速道路走ってるのにETCどうなっとんねん!って描写が何一つなされないことなど、リアリティのレベルというか、役所広司演じる「時代に取り残された男」平山を取り巻く環境、アイテムの数々に散見される「滅菌されたレトロ」感(それもユニクロ社長次男主導の)にことごとく警戒してしまい、まったくノレず。Spotifyを店の名前と勘違いする平山のカマトトぶりや、登場の度これみよがしの格言をのたまう古本屋のネェチャンもイラつくポイントだった。
行きつけのスナックのママ石川さゆりが客の弾くアコギに合わせて唄う『朝日のあたる家』(たしか歌詞は浅川マキver.)はよかった。演歌は日本のブルース。
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