タカハシ

PERFECT DAYSのタカハシのネタバレレビュー・内容・結末

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

あと何時間でも観てられる気がした。

横断歩道を渡る女子高生が感じる朝の寒さとか、明るいうちに入る銭湯の窓から差す光の暖かさとか、木漏れ日を浴びながら飲む牛乳ののど越しとか。
映像からなだれ込むように体感して、すごくすごく良かった。

「私たちの苦しみ悲しみは、あとに生きる人たちの悦びに変わって、幸福と平和がこの地上に訪れるだろう。」
これはチェーホフの三人姉妹の中のセリフだけど、平山さんを見て、そんなことを思った。

いつか誰かが私のことを思い出して、祝福してくれる。私たちの生活はおしまいじゃないし、そんなことを思うと、なんのために生きているのか、分かる気がする。

本当に小さな日本の綺麗なところを切り取ってくれて、ありがとうの気持ち。
観られて良かった。

追記、平山さん以外の人物が物語を進めるためのコマ的に見えるところもあって、うーんってなる気持ちもあるけど、役所広司が良すぎたので良い。
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