HAYATO

PERFECT DAYSのHAYATOのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.2
2023年496本目
2023年劇場鑑賞ラスト!今年もありがとう映画館!
東京でトイレの清掃員として働く主人公・平山の日常を描いた物語。
『パリ、テキサス』などで知られるドイツの名匠・ヴィム・ヴェンダース監督作
「ユニクロ」を中心とした企業グループ「ファーストリテイリング」・柳井正代表取締役会長兼社長の次男・柳井康治取締役がプロデューサーを務めている。
主演を務める役所広司さんは、第76回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞。
本作で映し出される公共トイレは、世界的な建築家やクリエイターが改修する「THE TOKYO TOILET プロジェクト」によって建設されたもの。
役所広司さんは「日曜日の初耳学」内のインタビューで、「セリフのない演技が好きだ。」と語っていたけど、まさかこれほどまでセリフが少ないとは想像以上。
『VIVANT』に続けて、役所広司さんの表情の演技に魅了された。
自転車に乗る役所広司さんは、『小説家を見つけたら』のショーン・コネリーと同じくらい爽やかだ。
同じ時間に目覚め、同じように支度をし、同じように働く平山さん。
淡々と同じような毎日を繰り返しているように見えるが、彼は毎日を新しい日として過ごしている。
日常に小さな喜びを見出し、幸せを噛み締めながら生きる平山さんの姿に感銘を受け、彼のような素敵なおじさんになりたいと思った。
仄かなユーモアが心地よく、キスをされた平山さんの頬が車のライトで照らされるシーンが好き。
映画を観た後は、ニーナ・シモンの”Feeling Good”を聴きながら帰宅した。
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