青いビニール袋

PERFECT DAYSの青いビニール袋のレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.0
124本目 今年ラスト

東京でトイレ清掃員として働く平山
日々毎日同じルーティーンをこなす平山だったが、
平山はその日々を美しく生きていた

初めましてヴィム・ヴェンダース作品
渋谷区のトイレを刷新する企画のPVとして制作された
これまた異色な作品

なのでいわゆるトイレ清掃員を通じて社会問題を描くのではなく、
平山という男の生活をひたすら追っていく
男の人生は大したことが起きないけれど、
ふと見上げる夜明けの空や、スカイツリー、木々の木漏れ日に喜びを感じたりするかなり静かな映画だけど、
ルーティーンを壊す出来事が起きたり、
トイレ清掃員という仕事をあえて選んだであろうことが見えてきたりするなど、
狭いスタンダードサイズに対して奥行きのある映画になってました

寡黙な男を演じた役所広司だけど、
表情豊かに表現されているのでその辺りがカンヌでも評価されたんでしょうね
最後の運転シーンは今年最高のエンディングのひとつ