トイレ清掃の中年の日常を描いた話。
本当にトイレ清掃員の男性の日常を描くだけの映画で、エンタメ性はあまり無いです。個人的には日常の描き方に少しあざとさを感じましたが、とにかく主人公の役所広司の演技力で「なんか、良いな」と思える一作に仕上がっています。中年の一人暮らしでどこか淡々としながらも、孤独感や悲壮感は無く、なんでもない日々に幸せを感じながら生きている様に感じられるのが良いですね。
調べたところどうやら「THE TOKYO TOILETプロジェクト」というクリエイター達が今までにないようなトイレを作るというプロジェクトの一環として作られた映画らしいです。プロジェクト映画でこんなにクオリティ高いことある？？監督も自分は知らなかったのですが、ヴィム・ヴェンダースというドイツの巨匠が撮っていて、ハリウッドなどの勘違い日本描写を考えると東京の描き方がめちゃくちゃすごいと思います。
役所広司以外の俳優も豪華で驚きました。TK from 凛として時雨のMV等に出ているダンサーのアオイヤマダやん。俳優活動もしていたとは。
エンタメ映画を求める方にはオススメできませんが、アーティスティックな雰囲気の日常映画が観たい方は如何でしょうか。
