公共トイレの清掃員・平山の日常を描いた作品。
平山自身の行動としては日々変わらないんだけど。そんな日々でも全く同じ日などはなくて。時にイレギュラーなことが起こったり、大なり小なり ささやかな変化があって。
観客は 平山と共にそれを体感しようとスクリーンを見つめることで、のめり込んでいくことになるという。そんな面白味にあふれた映画でありました。
監督のヴィム・ヴェンダースはドイツの方ですが。世界的に見ても、東京って文化をリードする都市だということも言われまして。
ある意味で 最も変化の激しいであろう東京の中にある、変わり映えのしない日常をピックアップするのもまた面白いですし。
これが映画になるなら、わたくしの日常も見つめようによっては映画的だったりするのかな? なんて。
まぁ、そうなったとしても主演俳優賞には遠く及ばないでしょうけど。
そしてカセットテープを通して映画の雰囲気が描かれていくという意味では『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』と相通じるものが…って そこまではないか。
でも毎朝BOSSの売り上げに貢献してるってことは、間違いないですね。
そんな話はさておき。
こんなにも静かでありながら、これほどまでに雄弁な映画はなかなかありませんね。最高の作品であります。