2024年映画始めはこちら。すごくよかった。平山さんの懸命な日々の労働、木漏れ日に目を細めながらの神社の境内での昼食、カメラで撮る写真、1日の汗を流す銭湯での入浴、ささやかな晩酌、就寝前の古本の読書、彼の繰り返される日々の営みがとても愛おしかった。この穏やかで美しい日々がずっと続きますように、守られますようにと祈りながら見ていました。
けれど終盤のとある台詞から彼は今のこの日々を全肯定しているのではないのかもしれないと感じた瞬間、少し胸が苦しくなりました。今に幸せを感じてはいるけれど、本来続いていたであろう生活が思い出されてしまう時に去来するどうしようもないさみしさ。どうしようもなさがあふれる役所さんのラストの長回しの表情は圧巻でした。
誰もが幸せになってほしい。心から思いました。
