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PERFECT DAYSのjunのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
3.8
観る人を選ぶ映画だと思いました。
起承転結はなく、中年トイレ清掃員平山の日常が何日も描かれます。

ただ観ているうちに、同じような日々の中で起こる小さな出来事が楽しくなってきました。

決して裕福ではない平山も、日々の暮らしの中で多くの幸せを感じているようでした。毎朝の植物の世話、仕事前に飲むコーヒー、トイレでの置き手紙のやりとり、昼食時の写真撮影、仕事終わりの銭湯と食事、寝る前の読書などなど。そんな日常が平山にとってPerfect daysだったんでしょう。自分もそんな日常の小さな幸せを噛み締めて生きていけたらいいなと思いました。

悪く言えば退屈かもしれませんが、映像は綺麗だし無口でも役所広司の表現力は凄いしで、2時間あっという間でした。

木漏れ日とかは海外の人から見るとエモい日本の風景なんですかね。その意味ではドラマチックな物語というより、アートを観ているような感覚でした。

【作品解説】
映画製作のきっかけは、渋谷区内17か所の公共トイレを刷新するプロジェクト「THE TOKYO TOILET」。プロジェクトを主導した柳井康治(ファーストリテイリング取締役)と、これに協力した高崎卓馬が、活動のPRを目的とした短編オムニバス映画を計画。その監督としてヴィム・ヴェンダースに白羽の矢が立てられた。
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