人間の慈しみが詰まった優しい映画で癒された。
役所さんはほぼ「すばらしき世界」の時とおんなじことしてるんだけど、まるで別人。平山の気品をそこかしこに感じることができて、どんな人物なのか気になって引き込まれた。
東京に住んでいるのに、見たことのない美しい街のように感じたのもヴィム・ヴェンダースの視線ならではなのだろうな。首都高なんてごみごみした嫌な道としか思ったことなかった。音楽も豪華なプレイリストだったし、さすがお金がある映画というか。日本で撮っている映画なんだけど、でも日本では絶対撮れないような要素がいっぱいあって、なんだかやるせなくもなる…。
田中泯さんの毅然としたホームレスも、トイレに遊びに来た幼馴染と戯れる柄本時生もすごいよかった。