とても良い。
映画の中身に押し付けがましいものは何もない。言うなればただ見せてるだけ。押しつけはしない。それでいて美しい。人間讃歌。
ヴィム・ヴェンダースが日本を愛してくれてなければこんなに美しい絵にはならないし、役所広司がエグゼクティブプロデューサーという名前を持ったことで鮮明に1人の人間を描けたのだと思う。見たあとに考えれば考えるほど良い映画だったと感じる。
選曲も流れるタイミングもとても良かった。サンプリング的な使用法で音楽が持つバックグラウンドを映画に引用してくるような、もしくは音楽に鮮明なビジュアルを与えるような、音楽の可能性を最大に使おうとするヴェンダースの音楽への敬意のようなものを感じる。