このレビューはネタバレを含みます
主役が早朝起目覚めると道を掃除するホウキの地面をザッーザッーって擦れる音が聞こえてくるってシーンの毎日の繰り返しが自分的にはグッときました、、そういえば昔子供の頃朝寝床で全く同じ音をきいていた！懐かしくなって泣きそうになりました。(泣かないけど笑)
それに必要ない写真をテンポよくバッバッて半分に破っていくシーンも印象的で自分は物を捨てるのが苦手なので羨ましいなって思いました。
他にも数々の印象に残るシーンが沢山ありましたね、、
ミニマムだけど、日々繰り返されるルーティンな日常の中に小さな喜びを見出しながら生きる公衆トイレの清掃員の平山さんの生活が淡々と映し出されます。。それだけでも飽きずに観てられる映画ですが、そんな平山さんの生活も些細な事に乱されイライラさせられたり、ドキッとしたり、嬉しかったり、切なくなったり、、いつのまにか一緒に体験して共感しておりました。
さすが巨匠の作品、メジャーな方のゲスト出演も楽しいし驚くし！
素敵な音楽も沢山かかり、口当たり良くて目、耳、心に優しい楽しい映画でした、、人生の儚さが伝わり静かに感動しておりました。
小言を言えば、ちょっとした演技表現が日本人ぽくないなって感じた部分ありました、映画世界が純日本なので余計気になったのかも。
あとラストの役所さんの顔芸(失礼！)は自分にはちょっとくどかったかな、良いなと感じながらも長すぎると思ってしまいました。
そんな些細な事は置いておいて、映画鑑賞欲求がしっかりと満たされる素晴らしい作品でした！
同時期に観たカウリスマキ監督作品「枯れ葉」といい巨匠達のミニマムだけど味わい深い映画が続きますね、２月公開のビクトル・エリセ監督の新作も楽しみです。
※Yahoo映画同時投稿
