Nao

PERFECT DAYSのNaoのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.5
役所広司の役者魂!
彼にしか出せない味が出てた。
ヴィム・ヴェンダース監督の映画の表現の仕方やカメラワークが、他の邦画と一味違う。
毎日同じことの繰り返しの中でも新しい発見や出会い、喜びや悲しみなど様々なシチュエーションがある。
決して同じ日なんてない。
令和の時代の昭和臭のする東京の下町の粋な写し方が素敵過ぎて、逆に羨ましくなる。
こんな暮らし嫌だななんて微塵にも思わなかった。
最高に満たされるし、楽しく生きていける。
当たり前をこなしてまた明日が来ることって嬉しいし、感謝しか無い。
ラストの平山の笑顔がそれを物語ってた。
木漏れ日って奥が深いな。
The Velvet UndergroundやLou Reed等の曲をカセットで聞くエモさ。
カセットにしか出せない音源とか、車の中で聞くあの空間とかひたすらいいなあって思って観てた。
生き方って人それぞれで満足度も違うけど、住む世界は各々にある。
本作は忘れていた心を満たす為のヒントのような作品だった。
Nao

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