『パーフェクトデイズ』、久しぶりに映画を観たせいか、大満足してしまった…。
「日本人てホンッット、トイレへのこだわり凄ぇな、映画一本作れそう」という思いつきをカタチにしただけの映画なのかもしれないけど。
なんか楽しかった…
見えない階級差。貧富の差が激しくなり、緩やかに貧しい国へと落ちてしまい、おそらく経済的にも好転してはいかない、駄目社会ニッポン。
でも映画は優しかった。
とはいえ、貧しくても心豊かに過ごせてしまう不思議の国ニッポン。
小綺麗な公園になることで居場所がなくなるホームレスの描写なども、もう少し社会派的に描くことが出来たかもしれないが、映画はそうはしなかった。ふわっと描いて終わり。
わたしは若い頃には、あまりそうした絶望感無く過ごせていたけれど。日本はかつては良い国だったなあとつくづく思う。
そして、リアルでない部分はある。確かに。
「リアルでないから却下」とは言い切ることもできるんだけど、日本人を良く知らない外国人が、日本を舞台にしただけのとあるUtopia「幻想の国ヤプー」を撮ったものと理解したので丸っと許してしまったのですよね、私としてはね。……
じゃあどこまでが映画的手法で許されるラインであるのか、というのは難しい。そもそもイマジナリーワールドを描くのが映画じゃん、と言われてしまいそうでもあり。トイレだけが綺麗で経済政策ズタボロの国、として描かれていたらもっと面白かったと思うけど、
真剣に諷刺を求めるのなら日本人がやれば?と言われてしまうと思うし、外国人から見たら綺麗にふわっと描くだけで終わるのが正解かもしれない。等身大の諷刺を理解するには知性が居るのだ。それを外国人としてはやらないのは賢い選択だわな。優しさではなく、ね