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PERFECT DAYSのMMRのネタバレレビュー・内容・結末

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

東京トイレ巡り。

都心の公衆トイレが綺麗になってたのは知っていたが、これは確かに映画になる。
正直そこらへんの公衆トイレだったら画として絶対持たなかった😅

思わず帰って自宅のトイレ掃除をしたくなった。

平山の生活は「足るを知る」を地でいく削ぎ落とされたシンプルな生活。
物を増やさないように好きな写真も気に入ったものだけ残す。
カセットテープも本も気に入ったものだけ。

音・音楽
タイトル含め劇伴で使われる曲のセンス、
しばしば差し込まれるモノクロの木漏れ日と微かな音が音量も含めて心地よさが際立っている。

平山の生活圏のお店(本屋、カメラ屋、立ち飲み屋、銭湯)もちょうどいい塩梅のサービス(プロ!)ばっかりで、観ててとても気持ちがよい。

前半は諦観して生きる(かのような)平山を淡々と描くが、後半、姪のニコが現れることで平山の生活は過去の波に晒される。
(自宅の一階で寝ることになる部屋が、過去を押し込めたかのような捨てるに捨てられない荷物に埋もれているのが印象的)

世の中は繋がっているようで、繋がっていないこともある。
そう語る一方で、日々を真っ当に生きていれば、きっと良い方向に変わるのだと信じたい平山。

監督の言うように、役所広司が居たからこの映画がある。本当にそう思える作品だった。
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