久々の映画館での鑑賞…！
この作品に出会えて良かった
歯車のように規則正しい生活を送る人の日常にある小さな幸せや小さな絶望を覗いてきました こういう小さな絶望が少しずつ積もっていくことで、ふとした瞬間に耐えられない大きな絶望になってしまうのだろうなと思った 主人公が聴いている音楽や読んでいる本、フィルムカメラ、どれも趣味が良いな
何が辛いとか明確な描写はほとんどなくて、でも無口なキャラクターの感情を表情で観客にはっきりと伝える役所広司の演技力が素晴らしいと思いました
河原で「影は重なると濃くなるのか」について話している時の「濃くなりますよ、何も変わらなかったらおかしいでしょう」といった返しをしたシーンが特に印象的だった 二人で試しに影を重ねてみても濃くはならなくて、でも二人の人生が交錯している瞬間なのだから、いつもの日常から少しでも変化があることを信じているというか、願っているようなセリフがとても切なくて美しかったです
