芥川クリスピンクリスピアーノ

PERFECT DAYSの芥川クリスピンクリスピアーノのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.5
都内のトイレ清掃員である平山の日常を描いた作品。その日常は淡々と日々のルーティンをこなし、黙々とトイレ清掃を行うという、一見すると刺激のない不変のもののように感じるが、その日々は些細な変化や刺激に満ち溢れている。
毎日決まった時間に出社し、毎日決まった仕事を淡々とこなす生活をしている中で、その生活に楽しみや喜びを実感できる余裕がなくなっているかもしれない。しかし、少し心にゆとりを持たせて、些細な日常の変化に目を向けられるようになると、自分の日常が特別で唯一の日々の積み重ねであることが感じられる。
忙しなく時が過ぎる現代社会に生きる私たちが忘れた何かを思い出させてくれるような作品であった。